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2020S/S PITTI UOMO REPORT
PITTI IMMAGINE UOMO96 For 20 SPRING / SUMMER
~The Pitti Special Click~
先日、フィレンツェで開催されたPITTI UOMO 96へ行ってきました。今回は2020年春夏シーズン向けの展示会で、日本では春夏シーズンはスーツを含めた重衣料が苦戦しがちですので、どのような提案があるのか楽しみに向かいました。
今回も世界各国の関係者が来場していましたが、女性や若手のバイヤーが増えてきているように感じました。いや、私が歳をとったのかもしれません。
会場で最初に感じた印象は、来場者の方々のアクティブな着こなしが増えた!ということです。スーツで言えばスニーカーと合わせたりニットと組み合わせたりと、今まで以上に着こなしの幅が広がっており、意識的にも定着してきているという印象を受けました。お洒落=我慢の時代から、機能美やスマートさ=お洒落といった感覚が受け入れられてきたように感じます。こういった感性がメンズのドレストレンドである”英国”や”クラシック”といったワードとどう結びついていくのか気にしながらブースを回っていきました。
やはりアクティブなスタイリングの提案はかなり増えていましたが、タイドアップのスーツもしっかり提案されていました。いままでとの違いを探してみると素材に注目できそうです。見た目クラシックでも、快適な着用になるように機能素材や軽量素材を組み合わせている提案がほとんどでした。見た目はきっちり、着心地は優しめというよくばりスタイルが、今後のメンズドレススタイルの一つの軸となっていきそうです。
スーツではグレートーンが継続して人気で、かつワイドピッチのストライプは旬といえそうです。これとオリーブトーンの2つのスタイリングが目立っていました。
挿し色にはグレーとも相性の良いピンクなど暖色系やミントグリーンなど、カラーの提案が豊富でした。コロニアルテイストな提案も最近は定番で、リネン、ボタニカルプリント、サファリジャケット、ネッカチーフなど、休日のドレスアップとして取り入れられそうなスタイルがたくさん見られました。
松希の20春夏生地コレクションは、今回のPITTIでも感じたグレー、ワイドピッチ、リネン、オリーブ、カラー、軽量、機能といったポイントを盛り込み各ランクで仕込んでいます。軽装になりがちな夏だからこそ、”見た目はきっちり、着心地は優しめ”という新たな夏のドレスコードを身にまとって、オリンピック観戦でもいこう、という場面。少しさかのぼった時に、お店で松希のバンチを見ていてもらえたとしたら幸いです。
Words: Takuya Ito